☆5月3日(木)  暮坂高原キャンプ場

  午前3時に出発して、財布を忘れたり、すったもんだしながらなんとか暮坂高原キャンプ場に到着できた。途中、暮坂峠で休憩をしたが、そこには若山牧水の詩碑が建っていた。若い頃から牧水の詩など読んだことはなかったが、詩碑と銅像を眺めながら、牧水という人間に興味がわいてきた。大正の時代にこんな峠道をトボトボ越えながら何を思っていたのだろうか、そして何が牧水をこんな放浪の旅に誘ったのだろうか。少し牧水を読んでみようかと思った。

 枯野の旅  若山牧水

  乾きたる
  落葉のなかに栗の実の
  混じりたる
  朽葉がしたに橡の実を
  とりどりに
  拾ふともなく拾ひもちて
  今日の山路を越えて来ぬ

  長かりしけふの山路
  楽しかりしけふの山路
  残りたる紅葉は照りて
  餌に餓うる鷹もぞ啼きし

  上野の草津の湯より
  澤渡の湯に越ゆる路
  名も寂し暮坂峠

  キャンプ場についてテント張りタープをはり、久々にホンワカファミリーキャンプである。テントサイトの回りに生えているタラの芽を摘んで天ぷらにした。美味かったなあ。

  今回は久々の温泉付きキャンプで、応徳温泉という硫黄分の強い温泉で暖まった。