2001.10.12-14 紅葉の千手が浜へ

☆10月12日(金) さて出発

5時のチャイムを聞いてすぐに帰ってきた。今日は千手が浜に向けて出発である。

渋滞もなく順調に走って1時間ちょっとで高坂SAに到着した。少し時間があったので遅い晩ご飯にした。天ぷらウドンを食べたが、少し足りないので<イカ・カンボコ>を食べながらテレビで国会中継を見ていたら、佐伯さんご夫婦が到着。ほとんど同時に浅太郎さんも到着。4人で少し話していたらtakudenさんとかつりゅうさんも到着。やあやあどうもどうもと日光に向けて出発した。

沼田ICで関越道を下り、120号線に入り、ひたすら金精峠を目指す。峠に向かう最後のコンビニで明日の朝食用のオニギリとリポDカメラ用の電池を購入。あとはひたすらハンドルを回すのが飽きるくらい走って、赤沼茶屋の駐車場に到着。驚いたことに数十台停められる駐車場はすでに8割方一杯だった。さすがに紅葉のTOPシーズンだけあって前日泊の人が一杯である。今回takudenさんと佐伯ご夫婦はカヌーで千手が浜に入るので、我々徒歩グループと分かれ菖蒲が浜の駐車場に向かった。

駐車場の奥の空いているスペースにテントを張ってかつりゅうさんと僕はテント泊、浅太郎さんは車中泊である。かつりゅうさんとテントの中でビールで乾杯し、早々にシュラフにくるまった。

僕はアッという間に眠りに入った。

☆10月13日(土) 赤沼茶屋から千手が浜へ

『こんなところにテントなんか張って!』というオジサンの声が外でする。まずいなぁ・・・・と思い。慌てて起き、テントをたたむ。午前5時30分であった。駐車場はすでに満杯で駐車待ちの車が出ていた。いやはや、駐車場の混雑がこんなに凄まじいとは思っていなかった。

オニギリをパクつきながら最後のパッキングをし、ちょいと早いが千手が浜に向けて出発である。ザックはなんだかんだと20kgくらいになってしまった。今回は食料を手に持っていくことにした。60Lのザックを背負い、スーパーの袋を下げ、『ふむ、なにやら格好良いではないか・・・』と、一人悦に入っていた。まずは小田代ヶ原に向けて歩き出した。距離にして8km強のハイキングである。結構ワクワクしていた。

国道120号線を3、4百mほど歩くといよいよバス以外通行止めの道になる。道の両側はカラマツが色付いていい感じである。ハルニレとミズナラは既に落葉していた。今回は浅太郎さんが2万5千分の一の地図を持ってきたので、地図を読みながらのハイキングで、5月の暮れ坂高原以来の地図読みである。両側のピークを確かめたり、カーブの位置を確認したり結構楽しい歩きである。『へ〜!こんな小さな切り通しもちゃんと載っているんだねぇ』という切り通しを過ぎると小田代ヶ原だった。小田代ヶ原は紅葉を狙うカメラマンで一杯だった。僕らも記念撮影などをしながらゆっくりと歩いた。小田代ヶ原は人が多いのでもう少し先まで歩き、弓張峠の切り通し前で休憩にした。

ゆっくり休み、弓張峠を越えるとあとは千手が浜まで長い下りである。峠を下ってしばらくいくと外山沢川と出会う。台風の影響なのか、川は増水の後がいたるところで見られた。大きなカラマツが根元から倒れていたり、春にはなかったであろうと思われる場所に中州が出来ていたりして、こんなところまで水がきたのか!と思うような川の壊れ具合だった。

弓張峠を1kmほど下ったあたりで、マスの遡上を見ることができた。中禅寺湖からは3.5kmほど上流になるわけだが、それほど水量もないこんな小さな川をよくもまぁ登ってきたのものである。産卵の準備なのか、写真を撮るためにそばまで行ってもそれほど逃げることもしなかった。

外山沢川と何度か交差しながら、紅葉した景色を撮影したりして西の湖入り口に着いた。ここで2回目の休憩である。バス亭には木のテーブルがあったので、ここでコーヒーを入れた。コーヒーを入れる水は、ツメタ沢川と出会って流れる外山沢川の水を汲んできて使った。水が美味いとコーヒーも美味い。

ここから千手が浜まではあと3.5kmほどである。なんだかんだと話しながら千手が浜に到着である。絶妙なタイミングでカヌー組のtakudenさんと佐伯ご夫婦も同時刻に千手が浜に着いた。オーイと手を振り目出度く合流。

千手が浜に着いてみると、台風の増水で外山沢川を渡る橋が流されていて、湖畔からは向こう岸に渡れない。仕方がないのでズボンを膝までたくし上げて靴を持って川を渡った。水の冷たさは半端じゃなく、冷たいと言うより”痛い”という感じだった。わずか3mを渡っただけで向こう岸に着くと足が痛く、すぐに動けないほどだった。

年は千手が浜はキャンプが禁止になっていた。さすがにバスや船で来ている観光客がいる間はテントを張るのをためらわれたので荷物を下ろしてしばらく歓談である。朝方は男体山の頂上に雲がかかっていたが、昼近くなると空も晴れ上がり、真っ青な空と見事に色付いた紅葉と湖水に映る男体山が絶妙な風景を見せてくれた。こんなドンぴしゃの紅葉も実に久し振りのことだった。湖畔を散歩しながら紅葉と男体山を何枚か写真に撮った。










4時を回り観光客の姿が消えると、途端に湖は静かになった。日が陰ってくると気温も急に下がってくる。テントを張り、焚き火を始めた。焚き火が始まるとやはりホッと落ち着いてくる。今回は食事をちゃんとしようと、いろいろ持っていった。塩鮭をホイルで焼き、おでんを温め、夕ご飯である。結構満足。

食事をして6時を回るとあたりの闇が急激に濃くなっていく。星も随分と目立ち始めてきた。気温がぐんぐん下がっていく。ゴアの雨具を着て砂浜に横になり焚き火にあたっていたら、いつの間にか眠ってしまった。浅太郎さんに起こされて、またポツリポツリ会話に加わる。男体山の真上から昴が上がるころには、すっかり眠くなっていまい。早々にテントに入った。シュラフニくるまったら、ホッと安心して、アッという間に寝てしまった。

☆10月14日(日) 見事な朝日

佐伯さんに起こして貰った。テントを開けてみると、すでに東の空が赤くなっている。慌てて起きだし撮影の準備にかかる。気温が随分下がっていて、テントのフライはバリバリに凍っていた。ファインダーを覗いてみると、テントを張った外山沢川のこちら側だと朝日と男体山が全部入りきれないことが分かった。朝日が上がる前に慌ててバス停まで川沿いを戻り、橋を渡って向こう岸に行った。

沢山のカメラマンが思い思いの場所に陣取り、朝日や紅葉を狙っている。僕もデジカメではあるが、いっちょ前に湖畔に陣取り朝日が上がるのを待つ。気温が低いため湖水からはもやが立ち上がり、すでに幻想的な風景である。

      

タバコを吸いながらしばらく待っていると、山の端がキラリと光り太陽が昇り始めた。実に実に美しい夜明けの風景である。この朝日を見たくて今年もこの場所にやって来たのだが、思った通りの風景が現れてくれた。夢中でシャッターを押し、ため息をついた。

すっかり太陽が上がったら朝御飯である。ウインナーをボイルし、卵焼きを焼き、納豆で朝御飯。正統派、日本の朝御飯だった(^^)。食事が済むと早々の撤収である。カヌー組を見送り、徒歩組の我々は帰りはバスにした。30分で赤沼茶屋に着いてしまった。

今日は仕事があるtakudenさんと分かれ、4組で金精峠を越えた。来るときは夜だったので金精峠の紅葉は全然分からなかったが、帰りは綺麗に見ることが出来た。中禅寺湖に負けずとも劣らない見事な紅葉だった。麓に近い<薬師の湯>という温泉に浸かり、関越を帰ってきた。ほとんど渋滞にも遭うことなく八王子に帰り着いた。

なんともはや”癒し系”のキャンプだったなぁ。