2004.10.28-31   冠雪の北アルプスを眺めて


☆10月28日(木) 白馬村へ

眠いがなんとか起き出したのが5:00過ぎ。なんやかんやと用意して、家を出たのは6:00前だった。中央高速はさすがに空いていたが、まだ体も頭も起きていない状態なので、相模湖辺りまでは左車線をトロトロ走る。 小仏トンネルあたりまで走って、やっと目が覚めてきた感じで右車線に移り少しスピー ドを上げる。

笹子トンネルを抜け、勝沼の街を見下ろす頃、空はすっかり晴れ上がり南アルプスが見えていた。北岳がひときわクッキリ見えていて、わくわくしてくる。 順調に走り、自宅から1時間経過したところで甲府盆地を横切ってしまい、小淵沢ICまで走れた。この調子だと 結構早くつけるかもしれない。

こんな空いた道を走ると我が家から甲州は近いなぁ・・ と改めて思う。もっとも、都内に出るよりは山梨県の方が圧倒的に近いところに住んで居るのだから当たり前なのだが・・・。岡谷のJCTを前にして諏訪SAで休憩。諏訪湖はまだ少し霧に覆われていたが、対岸の霧が峰方向は晴れていきそうだった。うどんを食べて、出発。

まちさんにメールを入れてどの あたりまで来ているのか確認。豊科ICで降りて147号線を走っていると、”梓川SAに居ます”とメールが入る。あちゃぁ・・追い越してしまった。それじゃぁ、ということで昨年一緒に寄った松川村の道の駅で待つことにして、再度休憩する。まぁ、30〜40分ってところかなぁと思い、外でタバコを吸うが、気温がずいぶん下がっていて寒い。早々に車に戻りエンジンを掛 けて暖を取っていたら、眠くなってしまった。

ウトウトっとしていたら、メールが入り 、もう木崎湖にいるとのこと。こんどはまちさんが追い越していってしまった。(笑)  じゃぁ、当初の予定通り白馬村の松川河川敷の入り口で合流することにして走り出す。147号線は平日の通勤時間帯の割りには空いていて、順調に走り大町に入る。途中は曇っていたが、だんだん霧が晴れるように明るくなって行き、手前の紅葉の山々の向こうに北アルプスがチラチラと見え始める。

木崎湖を左に見ながら走っていると、見覚えのある黄色いキューブが道端に泊まっている。あれ?まちさん、行かないで待ってたのか?・・・と、後ろに止めて降りてみると 、やっぱりまちさんだった。どもどもと挨拶して、二台で白馬に向かって走る。

白馬村に入る頃は、空はすっかり晴れ上がり、群青の空に雪をかぶったアルプスの連山がクッキリ見えている。松川を左折して、いつもの河川敷に向かう。道は唐松岳や五龍岳にまっすぐに向かう感じの道なので、その迫力がすごい。

河川敷に到着して、まずは写真を撮る。それにしても見事な眺めだ。天気の不安定なこの時期に、こんなハッキリした北アルプスを眺めることが出来るなんて・・・こりゃぁ ・・・普段の行いでしょう!と二人で笑いあった。

テントを張り、八方に向かう予定だったが、まぁ慌てないでも・・ということで、ここ でアルプスを眺めながらノンビリすることにした。天気が良いのでしばらく太陽にあてていないシュラフやら毛布やらを干すことにする。車やテントに広げて十分に太陽をあててやる。

家から持ってきた建築端材をチェーンソーで切り、薪割りを始める。まちさんも一緒に なってグレンスフォシュを振り下ろし薪を割っている、なかなか上手に割れていくので 、面白くなったらしく小割りにする作業は、ほとんどまちさんがやってしまった。

お昼は、近所のガストに出かけて食べる。帰りに向かいのジャスコで晩御飯の買い物をする。 河原に戻って、さっそく焚き火を始める。



日が落ちると途端に冷え込んできた。ダウンを出して着込みいよいよ冬キャンプだ。夕暮れの中に北アルプスがだんだんシルエットになっていき、焚き火の明るさと暖かさが増してくる。なんとも至福の時間だ。


こんな冬キャンプ、いいなぁ。

☆10月29日(金) 黒部へ

明け方はずいぶん冷え込んだ。起き出してまずアルプスを眺めると、今日も青空を背に五龍や唐松がクッキリだ。朝日を受けて連山が赤く染まりだす。川原で震えながらシャッターを押す。まちさんも起き出して、写真を撮っている。

気温がずいぶん下がったようで、テーブルクロスは霜で真っ白になっていたし、なにより薬缶の水がうっすらと凍っていた。まちさんが早速焚き火を始める。火をつけるのも手馴れたもので、子供の頃の体験が生きてるんだろうな。あっという間に燃え上がり大きな焚き火になった。朝日が上がり始めるまで珈琲を飲みながら焚き火にあたっていた。


日が当たり始めてから朝ご飯。フライパンで塩コショウした生鮭をオリーブオイルで焼いた。トーストを焼き、ソーセージを切る。それに珈琲の簡単な朝ごはん。それでも、優雅な気分の朝ごはんだった。


霜も融けて乾いてきたので、シュラフや毛布を車にかけて太陽にあてる。そのまま、出掛けることにして黒部に行ってみることにした。まちさんの車を僕が運転して147号線を大町に向かう。以前一度行ったことがあるので、それほど迷うことも無くすんなりトローリーバスの駐車場に到着。


11:30の便が丁度出発の時刻で、あわてて二人で走る。乗り込むとすぐに出発。平日のこんな時間でも結構の観光客が乗っている。20分ほどで黒部駅に到着。200段ほどの階段を上り展望台に出る。目の前に雪を冠った雄山、大汝山の立山がど〜んと見えていて、思わずわ〜!と歓声があがる。

展望台で休憩しながらお昼ご飯にする。コンビにで買ってきたおにぎりやらサンドイッチを食べながら雪の立山をしばらく眺めていた。逆行に照らされた黒部湖を観光船が走り、その向こうには薬師岳が綺麗に見えていた。”絵のような”としか形容のしようがない景色に、ため息が出る。


階段を降りてダムの広場まで来ると、ちょうど観光客の一団が到着したらしく人であふれている。富山側までダムを歩き写真を撮る。ピーカンの青空に何処を写しても絵になるような景色だった。


2:30の便で山を下る。駐車場の売店で野沢菜のおやきを買い二人で食べる。まぁ、何をしていても楽しいわけで、なんとも気の合う二人だな、はは。



途中のジャスコで明日の朝ごはんを買い、サイトに戻る頃はもう日が翳っていて気温が下がりだした。干していたシュラフは冷たくなっていて、あわててテントに入れる。すぐに焚き火をはじめ、珈琲を入れる。今日は念のためタープを張ることにした。


タープを張り終わる頃には、だいぶ暗くなりアルプスはシルエットになりかけていた。今日もいい気分の一日だった。


二日間もピーカンの青空に立山連峰を眺められた。文句ない。


☆10月30日(土) SA泊

目を覚ましたが、昨日ほどは寒くない。テントの外に出てみると案の定曇っている。唐松の上に雲が少しかかっていて天気は崩れていきそうだ。とりあえず焚き火。

朝ご飯は、トースト、ゴーダチーズ、魚肉ソーセージ入りオムレツ、夕べの残りの沢庵、それに珈琲と野菜ジュース。食後一段落してから撤収に入る。もう一泊の予定だったが、携帯で予報を確認すると降水確率が80%になっている。雨の撤収も嫌なのでひとまず撤収。


だらだら、片付ける。意外とこの”ダラダラ撤収が”好きである。あんまり物は出していないので、1時間ほどで終わる。なんとなくこの場所を去るのが名残惜しい感じで、残った薪をチビチビ燃やした。それでも薪が無くなってしまったので、最後は周りに生えているハリエンジュを切って燃やした。

そうこうするうちにポツリ、ポツリとやって来たので、ひとまず豊科ICに向かう。当初は中央高速で駒ヶ根ICで降り、木曽駒に向かってみようかと思っていた。梓川SAで休憩。休憩しているうちに、雨が本降りになってしまった。


この状態なら、行っても雨の中を歩くことになってしまうので、あっさりやめにしてSAで一夜を明かすことにした。食べ物屋はあるし、トイレ・水もあるので、なんだか安心である。


東屋にバーナーを持って行って珈琲をいれる。なかなか楽しい。結局どこにもいかずSAでぶらぶら過ごして車中泊をした。なんとも楽しい時間だったなぁ。