2001.10.20 真っ青な稜線に(那須苦土川井戸沢遡行) |
5時のチャイムを聞いて慌てて帰宅した。今日は那須に向けて出発である。パッキングも何もしていなかったのでドタバタと準備をした。これで、あとで痛い目にあうことになる。 ◆
空気は澄んでいて、凄まじい程の星が見えていた。
靴はしょうがないので、頂上で履き替えようと思って持ってきた運動靴にした。ズボンは、なんと、まみちゃんのジャージを借りることにした。やはり出発直前のドタバタパッキングはいかんなぁ・・と、大いに反省。まったく何しにきたんだか・・・(^^;; 朝御飯にオニギリを食べ、少し落ち込んで出発。林道を1時間ほど歩く。三斗小屋宿跡に着いた。かつて宿場町として人が住み暮らしていたとはとても思えないような山の中である。もう祀る人も無いだろうと思われる墓地や神社の跡が残っていた。 ここでハーネスを着け、ヘルメットをかぶり最後の準備である。いよいよ入渓。これから登り詰める稜線が青空の中綺麗に見えていて、気持ちが良い。よっしゃぁ!と気合いが入る。 しばらくはゴロゴロした岩を伝い歩く。やがて伏流していた川が現れ、沢歩きである。
最初の滝を過ぎると、あとはそれほど難しい場所もなく、まあなんとか高度が稼げていった。といっても僕は沢シューズがないので、ちょっとした場所でもツルツルと滑ってしまう。だから3人が直登する小滝も、僕だけ巻きながらの遡行である。いやはや、おそらく通常の1.5倍くらいの時間が掛かって居たのではないかと思う。疲れ度合いや神経の使う感じもやはり通常の1.5倍くらいあったんじゃないかなぁ・・と思う。これに懲りて、さすがに忘れ物のチェックは厳重にしよう!と決心した(^^;;;。 とはいっても、空は真っ青に 稜線に着いた。嬉しかった!3人としっかり握手をし、赤柴の時と同じ感動を味わった。 眼下に広がる景色は、空の青さと相まって、それはもう実に実に美しい景色だった。那須岳、茶臼岳を始め那須の連峰。稜線の反対側には会津の山々を見渡すことができた。ホントにスーさん始め3人に感謝の気持ちだった。最後のツメはやはりしんどくて辛かったが、こんな景色を見てしまうとそんな疲れはどっかに行ってしまう。ま、人間は忘れる生物であるわけだなぁ・・と登山の魔力を思った(^^;;;。
流石山(1822m)の頂上を過ぎ、少し見晴らしの利く場所で大休憩をとった。僕は例によってインスタントラーメンを作り、コーヒーを淹れてのんだ。これは美味かった!疲れてお腹が空いて食べる頂上のインスタントラーメンとコーヒーの味は、下界と比べると10倍くらい美味い。不思議だが本当だ(^^)。 いよ
太陽が山に隠れてしまうと紅葉もそろそろ見飽きた感じなり、単調な林道にすこし飽きてきた。4人の口数も少なくなり、最後は黙々と、いった感じで歩いた。そろそろ夕闇の気配が感じられる頃、やっと入渓地点の井戸沢の出会いに着いた。ここで小休憩をとり、あとはひたすら車を止めた場所まで歩いた。ギリギリ、ヘッデン無しで歩けるくらいの明るさだった。 それでも車に着く頃は、真っ暗だった。まずはザックを車に積んで、深山ダムまで戻り下山報告を入れ、靴を履き替え、着替えをし、温泉に向かった。板室温泉でゆっくり温泉に浸かった。体がバラバラにほどけていくようだった(^^)。食事をして東北道をひたすら走り、新宿まで戻ってきた。3人を新宿で下ろし中央道を帰ってきた。途中工事渋滞で家に帰り着いたのは11時半を回っていた。さすがに疲れていて、写真の整理も無しでそのまま寝てしまった。 真っ青な空と紅葉、そして稜線の空気。茶臼や会津の山々を眺めたあの”思い”は、これから毎年秋が来るたびに僕の中で甦ってくるのだろうなぁ・・・。 |