目覚ましは6:30だったが、5:30に目が覚める。まだ眠いが、思い切ってエイっと起きる。テントをたたみ、まずは珈琲を淹れる。ピーカンの天気で気持ちがいい。キャンプ場にはチラホラとしかテントが見えない。横には渓流が流れ、穴場のキャンプ場かもしれない。
EMI、でんでん両姫も起きだし、朝御飯の準備。僕はオムレツを焼き、ウインナーを炒め、パックのキムチの漬け物、ご飯は例によってさとうのご飯をお粥にする。コンビニのおにぎり一個を追加して、満腹である。
大川端キャンプ場
キャンプ場を後にし、天城トンネルの手前にある実生地下の無料駐車場に車を移動し、入山。まずは旧天城トンネルまで少し登る。トンネルの入り口に登山道はあるのだが、せっかくだからと、トンネルを向こうの出口まで歩いてみる。出口の光でシルエットになる2人の姿が、なかなかに素敵だった。トンネルを抜けて、いよいよ天城峠までの登りである。人工林の中をじぐざぐと着実に高度を稼ぎ、広葉樹林が出てきたかなと思ったら、そこが天城峠だった。まずは小休憩。目の前に巨大なブナがそびえていて度肝をぬかれる。大人3人で抱えても届かない感じの太さで、枝振りといい葉の茂り具合といい、それにしても立派にそだったものである。
 |
 |
EMIさん3人居ても届かないかも |
でんでんの何人分の樹高だろう |
ここから八丁池までは、登りらしい登りがあまりなく、ほとんど平らな道が続き、両側にはブナの巨木があちこちに見られ、それは気持ちの良いハイキングである。伊豆の山のなかでこんな巨木のブナ林に会えるとは思っていなかったので、なんとも嬉しかった。八丁池の手前でトイレに入り、見晴台に登ってみる。伊豆の海から山々まで360度の展望。真下には八丁池が”天城の瞳”と呼ばれるにふさわしい姿で見えている。気分爽快。見晴台を下りて、八丁池に行き、ここで休憩。
ホントは八丁池で大休憩の予定だったが、団体の登山者がやって来たのこともあり、時間的には余裕があるのでもう少し行って皮子平に向かう。白 田峠まで約1時間。峠にも団体の登山者。それほど多くの登山客に会った訳ではないが、不思議と休憩ポイントでばかり会うことになった(^^;;;
峠を下りて皮子平に向かう。尾根を降り始めると急に樹相が変化しだす。コケの生えたゴロゴロした岩、シダの群生が見られ、同じ山とは思えない樹相の出現に驚く。ここでちょっとルートミスをする。皮子平の位置を勘違いしてしまい、どんどん下って林道に出てしまった。ちょうどお昼の時間なので、林道脇の日陰でお昼ご飯を食べる。インスタントラーメンを作り、コンビニのおにぎり。珈琲を淹れて飲む。EMIさんは、ルートを間違えたことを気にして申し訳なさそうにしていたが、僕はお気楽脳天気に、このまま林道を下りて湯が島に出て、タクシーで車まで戻っても良いくらいのつもりで居た。
昼食後、EMIさんが地図を確認し、林道を少し登ると白田峠に出る道がありそうだと言うことで、そちらのルートで戻ることにした。採石場までの林道を20分ほど歩くと、峠への入り口の看板が現れた。林道まで下って来たときよりは、比較的短い距離で、皮小平まで戻ることができた。皮小平を横切る道の両側にはヒメキャラの幼木が数千本の単位で生えていて、この群落はここにしか見られない、貴重な群落なのだそうである。
皮小平から尾根に戻る道に入ると、途端に樹相がまた変わる。ブナの巨木があちこちに生えていて、やはり、こういった樹相の方が、なんとも心休まる風景である。見覚えのある道を少し登ると、白田峠に戻ることが出来た。ここから八丁池まで約1時間かけてもどった。
見晴台直下の道を、右に折れ、あとはひたすら下り続けた。相変わらずブナ林が続き、ヒノキの人工林の直前までブナの中を歩いて下りてきた。ヒノキの林が突然といった感じで終わりになり、林道に出た。20分ほど林道を歩いて駐車場に戻った。なんとも心が解放される山歩きだった。
途中、湯が島で温泉に入り、やや渋滞気味の414号、136号を戻り、沼津インターの手前で夕食。EMIさん生ビール1杯と刺身定食、でんでんホッケとオジヤ、僕ホッケ定食とタコの唐揚げ。お腹一杯。東名に乗り、大井松田までは順調だったが、そこから先厚木ICまではダラダラと時間がかかった。2人を相模原の駅前で下ろし、八王子に戻った。
いやはや、なんともブナ、ブナ、ブナだった。木に癒される・・・これって、ある。こんな素敵な山行が出来たことを、2人に大感謝である。
|